考える身体

考える身体』三浦 雅士,NTT出版,1999年12月

頭でっかちな現代人に対し、身体が本来的には重要である事を説きます。また、究極的な美の表現形式が東洋的な「能」であり、また西洋的な「舞踏(バレエ)」であると論じます。

言語は身体の問題であって、頭で習得するものでなく、体を使って覚えるものと三浦雅士氏は述べています。これは感覚的にはすんなり理解出来ます。

「詩は自分自身を他のものに映すこと」という表現は面白い。まずは自分が自分自身になる事を学習し、その次に他人になる事で他人を理解し、果ては、詩人は、雲や、「水の中の星」にもなれる。

もう一つは建築論。良い建築物は舞踏と結びついているというのは面白い。これを読んで私が思い出したのが六本木ヒルズ。六本木ヒルズを企画した森ビルの社長森稔氏が書いた『ヒルズ 挑戦する都市』朝日新書,2009年10月 - の中で次のように書いていたと記憶しています。

--- 六本木ヒルズは迷うように作られている。直線を極力廃し、自分がどこにいるかを迷う事を楽しむ空間にしたかった ---

曲線を多用した建造物群は、まるで複数のダンサーが思い思いに踊っているようでもあり、それでいて、全体的な動きの中に統一性がある、そんな空間だと私は感じます。


モーリス・ベジャールは2007年に亡くなりましたが、彼の遺志を継ぐバレエ団の公演が去年の3月頃NHKで放映されていたをでたまたま私はテレビで観ていました。三浦雅士氏の表現を借りると「近代的な芸術を突き抜けて」、原始的なセックスの営みを赤裸々に表現した「春の祭典」の映像は衝撃的でした。甘美な「「ロメオとジュリエット」(ベルリオーズ)は柄にもなく見入ってしまいました。

モーリス・ベジャールがベートーベンの第九をバレエに仕立てた映像が『ベジャール・インプレッションズ』という作品に入っているというのは初めて知りました。機会があれば観てみたいです。

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Topic : バレエ
Genre : Study/Culture/Art

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