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イノベーション・オブ・ライフ

イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ』クレイトン・M・クリステンセン (著), ジェームズ・アルワース (著), カレン・ディロン (著), 櫻井 祐子 (翻訳), 翔泳社, 2012年12月

原題: "How Will You Measure Your Life?" Clayton M. Christensen


エリートの人も、それなりに人生の苦労があるのだ、と妙に納得のできる本である。

著者のクレイトン・M・クリステンセン氏は、エリートの人生を歩む人が、なぜ幸福な人生を送っていない人が多いのかを分析する。そして、経営学ないしは経済学的なアプローチを自分の人生という「資源」について適用すべきだと考える。富や栄誉の追究と並行して、個人や家庭の幸福や友人との交流が追求がどれだけ重要であるかを説く。

この本は日本経済新聞社が昨年末に発表した「エコノミストが選ぶ 経済図書ベスト10」の1冊として選ばれた本である。選者は名だたる大学教授やエコノミストであり、この本の作者が講師を務めるエリート集団であるハーバード・ビジネススクールの世界にも通じているような錚々たる面々である。日本のエリートエコノミストがこぞってこの本を推すところを見ると、日本のエコノミストと呼ばれている方々も、自分の幸福の追求という面では多かれ少なかれ、苦労されているからこの本を読んで共感を得たのであろう。

凡人の私はこれを読んで、なるほどエリートも同じような面で躓いているのだ、と得心することしきり。近頃は「ワークライフバランス」といった言い方で表現されることもあるが、クレイトン・M・クリステンセン氏は「ワーク」で得られた知見を「ライフ」にも適用せよ、と説いている。このあたりの言い回しの妙味を本書でじっくり味わってほしい。
エリートの方にも、それなりの方も、そうでない方にも、おすすめの一冊である。

なお、この本ではクレイトン・M・クリステンセン氏が過去に著した『破壊的イノベーション』などの著作のエッセンスが語られており、過去の著作を読んでいない私には参考になった。この本の冒頭インテルがのアンドリュー・グローブ氏がクレイトン・M・クリステンセン氏から「破壊的イノベーション」の意味を汲み取り、廉価版のプロセッサを開発した、と成功事例の文脈で語られているのが印象的である。もっとも、その巨人インテルもいまやモバイルデバイスの領域で出遅れ、クアルコム社から猛烈な追い上げを受けている。自らを否定するビジネスモデルを続けることがいかに難しいか。

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テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

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Kiankou

Author:Kiankou
新書・新刊・社会科学・自然科学・経済・青春小説・エッセイ・思想・教育・児童・絵本・書籍の読書感想、書評、レビュー。
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