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アホウドリを追った日本人

アホウドリを追った日本人――一攫千金の夢と南洋進出』平岡 昭利(著), 岩波新書, 2015年3月

アホウドリをめぐる知られざる南洋進出史。

鎖国政策と終焉とともに一攫千金の夢を追って南洋に進出した海千山千の男たち。無人島を埋め尽くした人を恐れる術を知らないアホウドリたちは彼らの餌食となってしまった。時は富国増強、外貨獲得の手段を模索する明治政府当局にとっては、他に採る手段もなく、彼らの不法行為を黙認するしかなかったようだ。リン等の資源が入手できると分かると火薬等の軍事的目的がいつしか加わる。アホウドリという点から始まった研究が面、そして立体的で時間的な推移に拡げていった筆者の研究視点が実に鮮やかである。

南鳥島や沖ノ島は現在では軍事的に非常に重要な拠点である。最近ではレアアースやメタン・ハイドレート等の資源が豊富に存在することもわかりつつあり、日本の将来がここに託されているといっても過言ではない。アホウドリに犠牲を強いることになったが、日本という国にとっては今でも南洋進出は重要な国策の一つであり続けている。

それにしても哀れなアホウドリ。本書巻末には「アホウドリ関連年表」が載せてあり、1958年(昭和33年)にアホウドリが国の天然記念物、国際保護鳥に指定されたところで終わっている。アホウドリの復活事業は困難を極めてきたが、ごく最近になって、やっと軌道にのりつつあると聞いた事がある。尖閣諸島など政治的・軍事的な重要な拠点を彼らが棲家とするため、今後も紆余曲折があるだろう。

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Kiankou

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