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ルポ 保育崩壊

ルポ 保育崩壊』小林美希, 岩波新書, 2015年4月


働く女性の環境整備が急務であり、働くために児童を預けたくても預けられない「待機児童」の問題がずいぶん前から問題となっている。安部政権の「待機児童解消加速プラン」は2017年度末にこれを解消させるべく集中的に国家予算を投入しつつある。ところが、肝心の保育の現場は利益第一主義の質を伴わない株式会社の参入で、保育の経験が皆無の新人ばかりが担当者として充当される。優秀な保育士や正社員に負荷が集中するため、経験者でさえバーンアウトする。「待機児童解消加速プラン」という名の数合わせのプログラムが齎した混乱状況に対する強烈な批判の書となっている。

もう少しはっきり言うと、業界最大手の株式会社JPホールディングスという会社がブラック企業だと名指しして著者は批判している。本書第3章の横浜市の例では共産党の市議の調査ということなのでそれだけでは信頼性にいまひとつ欠けるものの、人件費が支出の大半であろうと思われるのだが、この園では人件費が45%程度に抑えられているとのことで、経営方針に大きな疑問符が付く。人に投資せずに、金だけ集めて、何をしようというのであろうか。

ちなみに当方の娘は公立の幼稚園に通わせた。幼稚園はお迎えが2時前後と早いので、本書で扱われるような保育園の保育士と比べるとずっと気軽そうに見えた。その分保護者への負担は大きい。私の娘の学級は1組に40人近くもいたが、「動物園状態」になることはなかった。これはひとえに、ラッキーだったからかもしれない。1組40人というのはそれにしても少々ひどかった。政府は箱物を作ることには熱心だが、ソフトへの投資が不得手だ。保育士の待遇改善は投資と思わなければならない。それがどうして出来ないのだろうか。

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Kiankou

Author:Kiankou
新書・新刊・社会科学・自然科学・経済・青春小説・エッセイ・思想・教育・児童・絵本・書籍の読書感想、書評、レビュー。
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