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「ドイツ帝国」が世界を破滅させる

「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告』エマニュエル・ドット(著), 堀 茂樹(訳), 文春新書, 2015年5月


ドイツがこれほどまでに執拗に自国の利益に固執する体質であったとは、少々驚きである。そもそもドイツという国をこのような形で批判する記事をあまり見かけたことがなかっただけに、私にとってはeye openerであった。これを期に、ドイツに関するもっと詳細な分析記事が多数書かれることを期待する。私も、海外の記事をもう少し積極的に読んでみようと思う。

統一貨幣であるユーロの利点を享受する一人勝ちのドイツと、それに追随してしまったヨーロッパ諸国の不幸は、当分続きそうである。

ギリシャはユーロ離脱のチャンスがあったのに、この機会を逃してしまった。ギリシャ問題の対処のためには国際金融への理解が不可欠であるはずなのに、ユーロ諸国の今回の対応を見ていると、政治主導で決着が図られてしまったようで、国際金融に関する長期的な視点が欠けている。

国際金融が専門で現在日銀副総裁の岩田規久男氏が『ユーロ危機と超円高恐慌』岩田 規久男, 日経プレミアムシリーズ, 2011年12月において、共通の貨幣を複数の国が使うのはどういうリスクがあるかということを丁寧に解説している。ヨーロッパは単一貨幣ユーロの幻想に取りつかれてしまったらしい。

ドイツに対抗可能な勢力が出現するとしたら、どういうきっかけが必要だろうか。

一つの核はイギリスだろうと思う。ただ、イギリスは「EU圏」を商圏とみなすことに否定的だ。イギリスも大量の難民の流入が社会問題となっている上、ドイツとは異なりユーロを採用していない。従って、EU諸国をまとめるインセンティブに欠ける。

アメリカも今回のギリシャの対応では非常に表面的な理解しかしていないことを露呈した。ギリシャのユーロ離脱がEUの離脱、ひいてはロシアとのパワーバランスを変化させるとの考えであったのだろうが、本筋を捕らえているとは言い難い。ギリシャにとっては、単独貨幣を実行して、切り下げを行う絶好のチャンスであったのに。



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