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商店街はいま必要なのか

商店街はいま必要なのか 「日本型流通」の近現代史』 満薗 勇(著), 講談社現代新書, 2015年7月


本のタイトルこそ問いかけの形となっているが、満薗氏は近現代の流通形態の変遷を歴史学の立場から論じている。百貨店、大型流通店、コンビニ等の変遷のある中で商店街についても扱うというスタンスであり、流通形態における商店街を読者は客観的に位置づけるのに役立つだろう。

そこで買いたいとは思わないが、コミュニティーの担い手としてあってほしいもの。コンビニや大型店舗では得られないもの。地縁的な結びつきの核となるもの。消費生活を満たすためだけでなく、心情的な結びつきを人々は求めている。

商店街の担い手については、新 雅史氏が『商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道』光文社新書, 2012年5月にて詳しく論じていた。核家族中心の担い手による商店街は、やがて消えいく運命にある。大型店の進出によりひとつの役割は終えた存在だ。

それでも商店街を必要と考えるのは、コミュニティーの担い手が不在だからだ。PTA, 子ども会、町内会など、子供を持つ家族であれば地域の中に組み込まれていく。ところが「おひとりさま」の増加がこれを難しくしている。東日本大震災など、大変な事態でも起こらない限り、胡散臭いコミュニティー活動を維持する必要性が感じられないのだろう。

時には、『小布施 まちづくりの奇跡』川向 正人,新潮新書,2010年3月で見たような、商店街の機能が高度に成功した事例も時には存在するが、これは例外に属する。このほかにも商店街を再生させた事例を紹介する自称「地域再生コンサルタント」の本が出回っているが、かなり眉唾なものもある。

コミュニティー再生はどうあるべきか。現代の難題の担い手の候補のひとつが商店街であることは間違いなさそうだ。


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Kiankou

Author:Kiankou
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